年末調整とは?仕組みや流れを徹底解説します!

11月になると耳にすることの多くなる「年末調整」というワード。

よく知らずにスルーしていると、いつのまにか損をしてしまっているかもしれません。

そこで今回は年末調整の仕組みや流れ、主な控除項目についてご紹介していきたいと思います。

⑴年末調整の仕組みと流れ

お給料からは、毎月「源泉所得税」という形で所得税が引かれています。

ただしこの源泉所得税の金額は、あくまで概算した金額であり、正しいものではありません。

そこで毎年年末になると、従業員それぞれの一年間の正しい所得税を算出し、源泉所得税の差額を従業員に還付、もしくは追加で徴収するのです。

一年間の所得税の金額を計算して精算する一連の流れを「年末調整」と呼んでいます。

 

年末調整は以下の流れで行われます。

①申告書の提出・回収

従業員から「扶養控除等申告書」「基礎控除申告書 兼 給与所得者の配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書」「保険料控除申告書」の提出を受ける

会社は従業員から、扶養控除等申告書などを回収します。

保険料控除があればその証明書を、住宅ローン控除があれば住宅借入金等特別控除申告書も回収します。

②一年間の給与所得を合計し正しい所得税額を計算

源泉所得税の金額には保険料控除などが考慮されていないので、保険料控除等があれば所得税の還付金額が増加します。

③正しい所得税額と源泉所得税の合計を比較し、精算

正しい所得税額と源泉所得税の合計の金額を比較して、源泉所得税の金額の方が多ければ差額を従業員に還付します。

扶養の人数を間違えたまま少ない金額を源泉徴収していた場合などは、源泉所得税の金額が少なくなり追加で徴収する必要が出てきます。

⑵所得控除の種類

給与所得者が受けることのできる所得控除は14種類あり、年末調整時に使用頻度の高い控除が、「基礎控除」「配偶者控除・配偶者特別控除」「扶養控除」「生命保険料控除」「地震保険料控除」「社会保険料控除」の6つです。

 

基礎控除

所得が2,400万円以下の場合、一律で48万円を控除

配偶者(特別)控除

収入が201.6万円以下の配偶者がいれば段階的に受けられる控除

扶養控除

所得が48万円以下の扶養親族がいれば受けられる控除

生命保険料控除

生命保険料を払っている場合に最大12万円受けられる控除

地震保険料控除

地震保険料を払っている場合に最大5万円受けられる控除

社会保険料控除

一年間に払った社会保険料の金額を差し引くことができる控除

 

社会保険料控除は、配偶者や扶養親族の社会保険料(健康保険、国民年金、介護保険料や厚生年金など)を払った場合にも控除できます。

上記以外にも所得控除はありますので、税理士に確認してみるのがおすすめです。

⑶まとめ

ここまで、年末調整の仕組みや流れ・主な所得控除についてご紹介してきました。

生命保険料控除や地震保険料控除などは、自分から書類を提出しないと控除が受けられません。

本来受けられる還付が受けられないといったことが起きないよう、自分の受けられる所得控除をよく確認してみましょう。


【著者プロフィール】久保 智也(公認会計士・税理士)|クボトモ税務会計事務所 代表
2021年よりクボトモ税務会計事務所を設立し、税務会計顧問、資金調達支援、事業計画策定支援及びM&Aサポートを提供している。 大手監査法人にて、金融機関を中心に政府系金融機関、地方銀行等に対する監査業務に従事。また、 IFRS監査、内部統制監査、SOCR業務等にも従事していた。 大手アドバイザリー会社では、M&Aトランザクションサービスを中心に業務を提供しており、金融機関、ベンチャー企業及び事業会社に対する財務デューデリジェンス業務及び企業価値評価にも従事していた。
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